DD サプライ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:小谷一)は、東京理科大学名誉教授である村上康文博士が設立した抗体医薬ベンチャー、株式会社オーダーメードメディカルリサーチ(OMR)とともに開発した「murak 抗体(ムラック抗体)」の 1 種、「IgY 抗体(*1)」の原料供給を開始いたします。原料供給にともない、本抗体を使用したマウスケアスプレーが、パートナー企業の ODN global 株式会社(https://odnglobal.com/)より発売予定です。
(*1)卵黄エキス(ニワトリ抗体)

2021 年 9 月、新型コロナウイルスの感染を阻害する抗体「murak 抗体(ムラック抗体)」開発の発表を行い、韓国・ソウル大学システム免疫医学研究所(WRII)と共同研究を行いながら、製品化・医薬品化に向けて取り組んでまいりました。この間、感染予防の観点より開発した IgY 抗体の製造方法を改良し、第三者機関にてウイルス中和試験を実施したところ、新型コロナウイルス(デルタ株等の変異株 4 種を含む)の感染を阻害することが示されました。試験結果を受け、本抗体の量産化に着手、このたび量産化に成功し、原料供給を開始する運びとなりました。
なお、オミクロン株についても OMR 社および第三者機関にて試験を行った結果、効果を確認しましたことをご報告いたします。
IgY抗体の改良

ニワトリ抗体(IgY 抗体)が、新型コロナウイルススパイクタンパク質の ACE2 受容体への結合を阻害することを示したグラフ。抗体の製 造方法を改し、改良後の IgY 抗体(2021 年 9 月製造)は、改良以前の IgY 抗体(2021 年 3 月製造)と比較して低い濃度で高い活性阻害効果を示した(改良前抗体の約4倍(*2)。
(*2)50%阻害濃度での比較
IgY 抗体のオミクロン株に対する試験結果

※オミクロン株に対する感染の阻害効果を示したグラフ(OMR 社による試験結果)。他の変異株同様、効果が確 認された
IgY 抗体について
IgY 抗体(*1)は、鶏卵の中に含まれる自然由来成分。新型コロナウイルスの抗原をニワトリに投与すると、新型コロナウイルスに対する IgY 抗体がニワトリの体内で作られます。この IgY 抗体の一部は、産卵された卵にも含まれるため、当社は産まれた卵から原料となる抗体を精製しています。なお、当社の IgY 抗体原料はポリクローナル抗体である為、理論上変異にも左右されにくく、実際に過去の主要な変異株 4 種(デルタ株等)、さらにオミクロン株についても感染を阻害することを確認しています。
(*1)卵黄エキス(ニワトリ抗体)